あまり耳馴染みのない「バリカー」という言葉ですが、どういったものかご存知でしょうか?バリカーは、バリケードとカーを組み合わせた造語で、自動車やバイク、自転車などの入場をバリカーによって制限することで、歩行者などの安全確保を目的に使用されます。
ここでは、バリカーとはどういったものなのか、バリカーにはどのような種類があるのかについて解説をしていきます。
●バリカーって何?

バリカーはシンプルな言葉で表現すると、車止めです。バリカーは道路の境界にあたる箇所や、駐車場や公園の入り口付近、歩道など、主に車に進入して欲しくないところに設置されます。
*バリカーのメリット
バリカーの一番のメリットは、車の進入防止です。道路において、車と歩行者が共存する箇所には、歩行者が通行する道に車の進入を防ぐことで、歩行者の安全を確保することができます。
*バリカーが設置される目的
バリカーの目的ですが、以下が挙げられます。
・進入禁止
住宅街など、家が乱立する場所で、私有地の通路を通行する車がまれにいます。その場合、バリカーを設置することで、車が通れない場所なのだと明示することができるため、効果的です。
・飛び込み防止
まれに車が誤発進して店舗などに突っ込んでしまう事故を耳にすることがあります。このようなケースの場合、バリカーが設置されてあれば、店舗に突っ込むという事故は防げたかもしれません。バリカーは、意図的ではない車の誤発進による飛び込みを防止することが可能です。
・防犯
車の盗難防止にバリカーが役立ちます。バリカーを無理に動かそうとすると、金属音などにより近隣の住民に気づかれてしまいます。また、自宅の敷地に境界線としてバリカーが設置してあれば、ドライバーの心理上、進入されにくくなります。
●バリカーにはどんな種類がある?

バリカーにはいくつか種類があります。それぞれの特徴について見ていきましょう。
*固定式
固定式のバリカーは、スチール製のものやステンレス製のものがあり、コンクリートなどで固めて設置されるため、動かすことができないタイプです。
*可動式(差込式・上下式・脱着式)
可動式のバリカーは、差込式、上下式、脱着式のタイプがあります。差込式、上下式のタイプは、必要な時に解放することができるため、車の進入を許可する際は地中に下げて解放し、進入を防ぎたい際には、地上に上げてバリカーの役割を果たします。
*アーチ型(コの字型)
アーチ型のバリカーには、固定式と脱着式の2タイプがあります。固定式の主な利用シーンは、道路と歩道の間や、車止めが必要となる駐車場などです。一方、脱着式は公共の施設などで通常車の侵入を禁止しているところに設置される場合が多いです。
また、車両進入禁止や歩行者専用など、メッセージを添えたバリカーもあります。公園などに設置されるアーチ型のバリカーは、景観をそこなわないよう、デザインにこだわったタイプのものもあります。
*移動式
最後に移動式のバリカーですが、材質も色々と種類があり、簡易的な樹脂製のものや、スチール製のもの、本格的なステンレス製のものなどがあります。
設置する際には専用のスタンドがついており、簡単に移動させたり設置させたりすることができます。
樹脂製のものは強度が低いので、車が衝突した際に力負けしてしまいます。強度が欲しいのであれば、スチール製のものを選んでおくと無難です。
移動式のバリカーは、常時設置する場合以外で、一時的に車の進入を禁止したい場合や、交通規制したい場合にしばしば設置されます。
●まとめ

ここまでバリカーの基本的な知識について解説をしてきました。バリカーにはさまざまなタイプがあり、用途に応じて使用すると効果的です。バリカーの設置を検討している方は、利用シーンを想定し、タイプ別の特徴についてしっかりと把握した上で選ぶようにしてください。